学芸員という生き物について

博物館で生業を立ててる人のはなし。

こんなチラシ作りたいよねっていう話で盛り上がる

1枚デザインの構図とレイアウト

某県立美術館から届いた招待状と封筒の紙質で同僚と朝から大騒ぎする。チラシの紙質できゃいきゃいするのは傍から見たらアホに見えるが、当人たちは真面目に批評している(つもり)。チラシって館や展覧会によって考え方が全然違っていて、それにともなって紙質やら厚みやらが全部異なってくる。面白いよね。

わたしが好きなのは90kg以上のちょっと厚めのマットコート紙。コート紙だと反射するというか光るというかそんな感じが気になってしまうのだ。

できれば和紙みたいな質感のやつを使ってみたいが、そういうのはだいたいにおいて高い。デザインに凝ったものになるとデザイン費もかかる。だから以前は自分でイラレでデザインして印刷発注してたけど、自分で作るとたいていダサいものしか出来上がらないし、ひどくなっちゃう。餅は餅屋なんだけど、上がそれを理解してくれないこともあるので調整が大変。

いいものを提供したい、興味を持っていただくためのツールなんだけど、実は地味にお金もかかっているから、その辺難しいよねっていう話で。たまにたくさん持って帰ってくれる人いるけど、そのまま捨てられてたら嫌だなあ。

どこからお金を引っ張ってくるかってのが今後問われることになるのかな、なんていう話をしたけど「お金出すけど口は出さない」ってのが今の世の中ほとんどなので、ほかのところ切り詰めてお金作った方がまだ自由に使える分だけマシかもしれない。