学芸員という生き物について

博物館で生業を立ててる人のはなし。

連携の距離

連携を前提に考えたとき、ゴールがどこかという基本的な設定もさることながら、館同士の物理的距離をいかに埋めるかが大事だと思う。長距離でも面白そうな取り組みであれば「行ってみようかな」という気になるし、近距離でもつまらなそうだったら行かないし。

この物理的な距離っての、意外と議論に上がらない。バスをチャーターしていけばいいだろう、みたいなノリもたまにあるけど、その場合の保険や誰が引率につくのか、何人集まればペイできるかといった点が新たに問題になる。そしてそこまで議論されることは少なく、結局最後までぐだぐだになる。

あとバスチャーターだと限られた人数しか行けない、てのも問題かなあ。どのくらいの人間を連携で集めるか次第だろうけど。

あとは賞品を出して連携館をまわるのを推奨しているところもあるけど、賞品がしょぼかったら逆に怒られるというね。そりゃそうだよね、めちゃくちゃ遠い館をまわってもらえるのがシール1枚とかだったらわたしですら「はぁ?」ってなるもん。

だからといって金銭的に高価なものを賞品にしちゃうと、今度は「モノで釣るんか!」ていう批判も出るし。どうすりゃいいんだ。

博物館と地方再生: 市民・自治体・企業・地域との連携

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