学芸員という生き物について

博物館で生業を立ててる人のはなし。

愛想が尽きつつある

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複数人にまたがって仕上げた企画書をまとめる作業を上の方が担当していて、実際出来上がったものを最終確認せよという指示のもと確認したら「どうしてこうなった」ばかりで大変なことになっている。というかこれほんとに提出できるのかこれ、と頭抱えたくなるレベル。まだ学部生・院生の書いたものの方ができがいい。

そりゃ複数人で書いてるのをくっつけたら表記の揺れとか書き方とかそういうのが全部違ってくるよな。それをどうにか統一するのが上の仕事のはずなんだけど、それをやらずに、最低限合わせた程度で「できました!」となっているのが今の状態。

で、確認であちこち見て行ったら数字が違うところとか、漢字の使い方がおかしいところとか、こっちは漢字表記なのにそっちはひらがな表記になっている語とか(「いただきます」と「頂きます」とか、「いきます」と「行きます」とか)。

こういうのは編集者の力量がかなり重要で、編集者を置かないのであればもう少数精鋭とか一人二人に絞って書くのが間違いないはずなんだけど、「みんなでやりましょう!」という謎の一体感を求められたうえに、「わたしたちは残業して頑張っている(からお前らも残業しろ)」というような態度だから非常に困る。

だいたい、現場のこと知らないし知る気もありませんけどわたしたちの方が上の立場にいるんですよ感バリバリ出しているから、現場のわれわれとしてはやる気もへったくれもないよね。定期的に現場に来て展覧会の様子を見てくれる人であればまだしも、そういうのすらない癖になあ。最初の担当者が熱意ある方だっただけに非常に残念でしかない。

まあ、もう、愛想は尽きつつあるので。愛着とかそういうのもなくなってきてしまった。そろそろ自身の身の振り方を考えといた方がいいかなと一人思う。

「誰も見ないよ」

トーハクや写真美術館をはじめ、各地の博物館美術館がオンラインコンテンツを急に拡充しはじめていて、どの館のコンテンツが見ていて楽しいか、とか、展示とWebとの関係性は、とかそういうのを考えている。


三田研究員が語る、特集「おひなさまと日本の人形」

やはり自分とこに収蔵品を抱えているところは強いな。勤務館もちゃんと収蔵品はあるが、積極的な公開とかそういうのは考えてないみたいだし、「誰も見ないよ」のひとことだけだった。

おいおい。

公開することに意義があるんでしょうが。

このムーブメントに乗ってチャンネル開設して見てもらえれば、収束した時期に「そういや、見に行って見ようかな」何てなるじゃないか、なんでそんな消極的なんだ、意味が分からんぞと一人息巻いてる。

誰も見ないよ。かあ。そういう発想って博物館的に致命的だよなあ。博覧会というか見世物のそれに近いのを博物館の人間が思ってるのってどうなんだろ。

ともかく、すっかり萎えてしまったのでもういいや。

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【PC】Chrome + ATOKの組み合わせで起きる問題について

入力しても文字が消えたり、変換がおかしくなったり、先に入力した文字が再び出てきたりと非常に難儀しているWindowsChromeなんだけど、同じような症状を抱えてる人たちのつぶやきと対策をまとめたのがあったのでここでも掲載してみる。

でもこれ、バージョンアップのたびに設定しなきゃダメとかないよね?

togetter.com

自宅PCでブログ書こうとするとこの現象ばかり起きて作業どころじゃなかったから、この設定でうまく直れば。

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限界、なのかもしれない

近隣市の文化施設は軒並み休館状態になったというのに、なぜか勤務館の市は休館の指示とかそういうのが下りてこず、それでいて何かしらのイベントができるわけでもなく…いわゆる「開店休業」状態に近いことになっている。

ああ懐かしいなあ…昔いたとある僻地の資料館も日ごろから人が来なくて、一日30人も来れば「今日めっちゃ人来たね、何か(外で)あったのかな?」「どうなんだろうね?」何てのを職員同士で話題にするくらい。今の勤務館は多い時で一日1000人近く入ったりするから雲泥の差だ。

こういう状況でも開館していると、問い合わせの電話がしょっちゅうかかってくる。「今日やってますか?」「やってますよ、イベントは中止ですけど」「開いてるんですね!行きます!」そういうのばかり。そしてやってくる子連れ親子。休校措置とは、人との接触はどうなのか、とか。わたしたちだってどうにかしたいが、こういうのは勝手な判断でできないから非常にもどかしくて仕方がないし、ついつい「何考えてんだ」と思ってしまう。

ただね、電話口の保護者と思しき人の声が割と切実だったりする。

たぶん親御さんで、小さいお子さんで(小学生になったかならないくらいかもしれない)急に学校無くなっちゃって友達とも会えないし、家の中でやれることはだんだん限られてくるし、YouTubeやテレビは飽きてくるし、家の中で暴れられても困るし、だからといって町中の商業施設はコロナが怖いし…といろいろ考えた結果、

「そんなに人がいなくてコンテンツもそこそこあってそれなりに時間が潰せるところ」、

つまり博物館(勤務館)のことが頭に浮かび上がるのかな、と。それはそれでうれしい部分ではある。博物館の存在を認識してくれているから。案外、そういう時にも出てこないものである(もっとも、平時なら尚更思い浮かばないかもしれないが…我々の宣伝不足なのは間違いない)。

もしかしたら家にお子さんがいて親子お互いにストレスたまってて「藁にもすがりたい」気持ちで「やってますか?」と聞いてくる人もいるのかもしれない。そういう人の受け口としての機能もあるのだろうとふと思う。「開いててよかったあ」と受付でいう人もいるくらいだ。

たぶんみんな限界が近くなってきてるんだろう。追い詰められている人への視点がもっとあってもいいようにも思う。そういう状況に置かれてしまった人に対して博物館は、ミュージアムは何ができるのだろうか。福祉的な機能はないのだろうか。そんなことばかり考えてる。

【PC】上等なキーボードが欲しい

パナソニック CF-LX6EDAQR Lets note LXシリーズ シルバー

職場のPCはレッツノート(CF-LX6)。軽くてタフで処理速度もそこそこ早い機体で使い勝手がいい。もうちょっとメモリ積んでほしかったし、何ならSSDに交換してあったらなおさらよかった。HDDでもそれなりに使えはするのだが、やはりアプリの起動が遅いのがネックになっている。

ただ、こういうノートパソコンの欠点は入力デバイス…特にキーボードだ。キーのピッチや打鍵感は機種ごとに異なり、めっちゃ打ちやすい!という機種もあれば、何じゃこりゃ…!というものもある。そしてこのCF-LX6はわたしにとっては後者であった。打ち間違いが多発するのだ。もう少しキーピッチの広いキーボードで、もうちょっとしっかりした打鍵感のあるものであれば…といつも感じている。

今まで使った中では、ThinkPadX30の打鍵感が一番だったように思う。あれは薄いのにしっかりしていた。卒論を書くのに中古で購入してその程度で終わってしまったが、非常に使いやすかった。スペックは今からしてみればかなり貧弱だったし、そもそも中古でバッテリーへたってるしHDDは死にかけだし…な機体を選んだので卒論だけ書いてあとは行方不明になった。捨てた記憶がないので部屋のどこかにあるはず。HDDとバッテリーを換装すればまだ使えるかもだが、いかんせん古すぎてメモリも貧弱なので早々に処分してしまったほうがいいだろう。見つけられればの話であるが。

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で、新しいキーボードをどうしようかと考えているのだけど、職場のパソコンは新しく外部機器を取り付けることが不可能なのである…ネットワーク上でデバイス監視されているようで、接続しようものなら管理しているところから「何してるんですか」的な確認の電話が飛んでくる…恐ろしい恐ろしい。でも文書作りがメインな学芸員にとってキーボードは大事なわけで。どうせならその辺の自由度が高いデスクトップパソコンにしてほしかった。

せめて自宅のパソコン(デスクトップ、WSタイプ)はロジクールのワイヤレスキーボードの一番安価なもので、これもまた打つのにちょっとだけ違和感がある。バッテリーの持ちはかなりいいので重宝しているものの…微妙にストレスが溜まる気がする。こればかりはちゃんと触って確かめて購入するのが一番いいのだけど、最近はそういう店舗も少ないし、何より例のウィルスで接触するのもちょっとはばかられるというか。高いお金出せばいいものが買える、というのもちょっと違うしな。マシンスペックも重要だけど、こういう入力デバイスは使っていくうえで結構大事だわ。

自分にあう、上等なキーボードが欲しい。

読書中に話しかけないでほしいけど

本を読んでる最中に話しかけてくる人ってなんだろうなあと思う。妻がまさにそんな感じなのである。

まあほったらかしにされるのが嫌なのはわかる。しかし「これ読んでみて」と本を渡してきたのも妻なのである…どうしたらいいのかよくわからないので戸惑っている。

わたしは本を読みだしたらものすごく集中してしまうタイプなので(おそらくこの職業にいる人間はだいたいそうだし、いうなればもっとすごい集中力を出すような人もいる)、横から何か言われても聞いてない・聞こえてないことが多い。よくあることで、あとから妻に怒られてしまう。

しかしなあ…こちらは本をガっと読みたいわけで。こういうのみんなどうしてんのかな。「ちょっと今は集中したいから」とか言って対応しているのかな。

この辺の匙加減難しいよ。

会議、会議、会議…

不要不急の外出を避けるように、という話だけど仕事はあるわけで。何なんだよいったい…と愚痴りたくなる。

エヴァのゼーレっぽく、VRでモノリス状になって「SOUND ONLY」表示で登場したい。「サウンドオンリー」てテプラで貼るまでがまあ日本のお役所というか、そういうのになるんだろうけど。

今日は入力作業および会議。しんどいことがひたすら続くなあと気落ちする。しかも別に直接会わなくてもいいような会議内容だったからなおさら自宅でビデオ会議させてくれよと思う。機材は…あるか、Macbookについてるカメラとマイクでいけるか。ああでも、それだけだとダメだな。やはりWindows機にも対応したWebカメラとマイクは一応あった方がいいか。今後何かに使うかもしれないし。PS4の配信でも使えるやつだったらいいかな。

…そういう「余計なこと」を考えていないとしんどい状況にある。いやほんと、なんでこういう時に変に仕事が忙しくなってしまうのか。謎だわ謎。