今週は朝からずっとそんな感じだった。
気がつけば、仕事の質問関係のメールがまあまあな量に膨れ上がっていて、それを一つひとつ処理していくという、終わりの見えない作業に取りかかっていた。メールの返信を“撃ち返す”なんて、ちょっと物騒な表現かもしれないけど、こっちの精神状態としては割とそんな感じ。当方に迎撃の用意あり。ってね。
……いや、そんな冗談言ってる場合じゃないのは重々承知してるんだけど、そうでもしないと気持ちが保たないというか、やってられないというか。
そもそも先週末のうちに処理しておけば、今こんなに焦ることもなかったはずなのに、それを放置していた自分も悪い。完全に自業自得。でも、正直言うと家の環境も影響している気がする。まともに集中できる作業スペースが無くて、どうしても腰が重くなるんだよね。こういう時、もしかしたら独り身の方が作業効率良かったんじゃないかって思うことがある。家族の存在が嫌だというわけじゃないんだけど、なんというか、気を遣いながら仕事するって地味に消耗する。
もしも同業者と結婚してたら、お互い原稿を書いたり論文書いたり、それぞれの仕事部屋で黙々と作業する、みたいな生活が送れたかもしれないな、とか妄想してみたり。でもきっとその場合、向こうの方が圧倒的に頭が良くて、バンバン論文を量産して、こっちは横で「すごいね〜」しか言えずに凹むっていう未来しか見えない。いや、ほんと、頭良くなりたいと何度思っても、まったく進歩してない自分が情けない。
……あ、いけない。話が逸れた。メールの話だった。
メールね。なんか似たような質問が、ちょっとずつ文面を変えて複数人から届いていて、それに毎回個別で対応するのがだんだんしんどくなってきた。これ、どこかにFAQでもあってくれればなと思うんだけど、仮にあっても見てくれないのが人間ってもんなんだよなあ。結局、毎回似たような文章をゼロから書き直して送る羽目になる。ほんと、効率悪い。
こういう時こそAIの出番じゃないのか?って思ったりもするんだけど、いざ実際に使ってみると、肝心の「質問の意図」をうまく読み取れなかったり、ちょっとズレた答えが返ってきたりして、思ったより頼りにならなかったりする。やっぱり、まだまだ人間の方が柔軟ってことなのかなあ。はあ、ため息が止まらない。
気づけば、朝からずっとちぎっては投げを繰り返して、3時間が溶けていた。途中、別件で声をかけてくる人がいたりもして、集中が切れたのもあるけど、質問に答えるときに「角が立たないように」って考えながら文面を整えるのって、それだけで神経を使う。こういうのは、いっそAIに任せて、テンプレっぽい言い回しでまとめてもらった方が早いのかも…とも思う。でも、その匙加減が難しいんだよね。冷たくなりすぎてもいけないし、フレンドリーすぎても軽く見えるし。
結局、今日も肝心の作業はあまり進まなかった。最近はこういう「本来の仕事以外」の細かいことに、地味に時間を削られている気がする。早く片付ければ楽になる…かと思いきや、その分また新たなメールが飛んでくる可能性もあるし、なんとも悩ましい。効率を求めれば求めるほど、終わりのないループに陥ってる感ある。
……こんなはずじゃなかったんだけどな。もうちょっと、落ち着いて本を読んだり、自分の時間を確保できる生活になると思ってたんだけど。現実はなかなか、甘くない。